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『類』を読んで
私は森鴎外が嫌いだった

高校の教科書に載っていた 『舞姫』
最後の最後で 主人公たる男が
(相手の女性にひどいことをしたけれども) 自分の心も傷ついた 
といったようなことを呟いて…

ふざけるんじゃない!

そう思った

抜け抜けと そんなことを言える森鴎外は(だってほぼ実際にあったことでしょう)人としてどうかしている
そんなふうに感じていた


今回読んだ本は その鴎外の末子 類 の人生を辿ったお話
最初の頃こそ 
いやぁ お金持ちって途方もないなぁ
作家ってそんなに儲かる職業なのか? 
と思うくらいで
正直つまらなかったのだけれど

(閑話休題
 わかぎえふ(表記が正しいかどうかは?)が
 某作家のご母堂が断りもなく家を印税で買ったりする という話を聞いて
 「エ、エッセイってそんなに儲かるんですか?」と思わず問い詰めたくなった という話を思い出した)

類が絵でも文章でも芽が出ず
というより それらにものめりこまず
結婚はしたものの仕事といえるものもなく 
鴎外の遺産で食べていけるはずがそうできなくなって
生活が厳しくなってきて・・・

自分は何をしたいのか? と 今更ながらに自分に問う類
そこに 私は自分を見てしまった

いやだいやだ
この年になって自分探しなど まっぴらごめん
とっくの昔にそんなこととはおさらばして
図々しいオバサンになったはずだったのに

危険な本だわ…

朝井まかてさん
最近好きになった作家さんだけれども 
なぜ 彼を書こうと思ったのか 知りたいところ

この本を読み始めた頃
偶然にも堀井鴎一郎さんというお医者さんを知り
彼が鴎外の孫(次女の子)だとわかって・・・

なんだか符牒が…

ちょっと鴎外について調べてみようかと思ったりしている


追記

ウィキペディアの彼の欄に

晩年の幸田露伴は鷗外について、「蓄財と出世にしか関心のなかった男」と酷評している


とあって ちょっと笑ってしまった
やっぱりね(・・・と私ごときに言われたくもなかろうが)
幸田文の文章が好きな私は こちらに1票 という気持ち







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続・死後の世界
前の本に懲りずに
新たに この系統の本を手に取る

エリコ・ロウさんの まぁ どっちかといったら
「死後の世界はあるようよ」という姿勢の元
色々な人が(一般人も研究者も)
こんなこと言ってる こんなことしてる という
ご本人もおっしゃっているが ガイドブック的な内容

へぇ~
と声に出すか出さないか くらいの気持ちで読み進めました

前の本よりは受け入れやすかったかな

でも 

やっぱり こういうのは自分が体験しないとわからないものなんでしょう

死ぬのを待つ…しかないか 笑

実は 私が怖いのは 死 ではなく
いや 死 なのかもしれないけれど
個 がなくなるということなんだろう と わかっている

死後の世界はある として

あなたは私で 私はあなた
それがわからないから怖い

そうなんですね
知らぬ仏より知った鬼 じゃないけれど
知らないことは怖い事 なんだなぁ 私には

知らないことはワクワクすることでもあるけれど 
でも怖い

到底 冒険家にはなれません
(いや この年になってなれるはずもないけれど 笑)

怖いから知ろうとするのだけれど
それがうまくいかないのが今の私の状態 なんでしょう

なぜ 個 がなくなるのが怖いのか
それは 「私」がなくなれば 「私」の愛した気持ちもなくなる
それが怖いのだろうと思う
死後 タロウに会えたとしても それが何の感慨も生まないとしたら?
タロウはタロウであって でもタロウではなく もう私と一体であるとしたら?

とてもとても寂しい気持ちになる

私は 私として タロウと共にありたい 
一体化したいわけではないのです


あとね
この世界に修行しに生まれてくる
魂の成長を・・・とかいうのも よくわからない
成長って…何? とはてなマークが立ってしまう
それだったら
この世は遊園地 説の方に一票入れたいなぁ
あの世は退屈だから ゲームをするように この世に生まれてくる
そっちのほうが単純で 非常に私にはマッチする 笑

いずれにせよ
答えは 死ぬ時までの お楽しみ

 
読書感想文
私が読んだ本を貶すとき
最近オットはよくこう言う

「いやいや 
そういう嫌いなことについてではなく
もっと好きな本について話そう」

でも私は言いたい!

というわけで
オットには話せないため
ここで貶しまくろう・爆

読んだ本は 『ツバキ文具店』
著者 小川糸さん

どうも この方と私は同窓らしい
年代が違うからすれ違ったこともないけれど
同じ学校に通っていたらしい
(と 友達に訊いた)

いや そんなことはどうでもいいのだが

どうもねぇ
群ようこさんと同じ匂いがするのだよ
ほか 宮下奈緒さんとか 諸々 
ファンタジーならファンタジーらしく ぶっ飛んでてほしい
けれど
彼女たちの世界は 
どうも 地に足がついていない「だけ」のような気がする

物足りない

フワフワとして生きている
都合よく全てが語られる

う~ん つまんな~い!!!

群ようこさんのある本の(ってタイトルを忘れただけだけれど)
設定にびっくりしたことも思い出す
主人公は なんと宝くじに当たって海外に行ってレストランを始める というもの

は?

・・・あんまりじゃないかな いくらなんでも・・・
と 当時思った
いや 宝くじに当たるのもありだとは思いますよ
思いますけれど
あの設定は「手抜き」じゃないかなぁ 作家として・・・

小川さんの この本の主人公も 地上から相当浮いてるなぁ と思う
鎌倉観光・レストランガイドとしての文章だ と言われたなら あぁそうかぁ と思うけれど・・・

10代から20代初めの女の子は こういうの好きかもね
ありえない設定でも
夢を見るのと同じで すんなり受け入れられるかも

私が手にとってはイケナイ本だったのだと 思い知る
二度と彼女の本を手にすることはない・・・んだろうなぁ・・・


 
山の絵本
どこでどう知ったのか忘れてしまったのだけれど

最近読んでいるのが 『山の絵本』(尾崎喜八著)

その中に彼の詩があって
なんとなく 今の自分に響く気がして…

ここに書き記しておきたくなりました

「小暮先生」

はたらいて食うのはあたりまえだから
還暦すぎても務めに行くのだ
市内電車はのろいようでも
時間に乗れば時間に着くから
毎日電車でかようのだ
約束は果たさないと気持ちがわるいから
身をつめても果たすのだ

きたない事はきらいだから
きたない事に手は出さないのだ
おのれの内の天に聴くから
天に則って道をふむのだ
自然はおおきな母だから
自然を思えば気が大きくなり
山が好きだから
山へ行くのだ

ああ 先生
あなたは本当の生きた証拠
生きる日々にたまたま迷ってつまづく時
私はあなたの存在を思って立ち直るのです



高村光太郎と友達だった彼は
この詩を
高村光太郎の『当然事』にならって
同じような形で書いています

小暮先生とは 小暮理太郎のこと
(とはいえ 私はこの方の業績を知らない)

同じように 
牧野富太郎についても彼は語るのだけれど
「人を先生と呼ぶためには、僕に弟子の心がなくてはならぬ。」
と書いています。

彼の幸せは
こうして「先生」と呼べる人に出会えたことかもしれない
そんなふうに思ったのです

根拠のない自信から来る傲慢さが現れる自分のことを思うと
反省するばかりです

どうしたら 謙虚な自分であることができるでしょう?
私の課題はそこかもしれません

それがすべてを紐解くことになるのかも
そんな気がしています




 
『昨日がなければ明日もない 』
宮部みゆきの杉村三郎シリーズの新作
三つの話で構成されている

一気に一晩で読んでしまった
しまったのだけれども・・・

相当に読後感が悪い

いや
話が面白くないとか 出来が悪いとか
そんなことではない

なんだろう

正直者が馬鹿を見る


1編目と3編目はそんな話

え?
こんなことがあるの?
そんなひとがいるの?

もし本当にいたとしたら…

ワタクシも(本当の被害者で でも現実には加害者となってしまった)登場人物と同じ行動に出たかもしれない

と思う
その怖さ

どうしてあの人はそんなことができたのか?と
本当の加害者の成り立ち方を知りたくなる

ヒトを思い通りにしたい
自分の思い通りにならないことに我慢がならない

誰もがそんな気持ちを多少持っているとしても
それを力づくで実行することとは違う
それこそ
「暗くて深い河」がその間には横たわっているのではないか

なにがどうなってそうなるのか・・・

アメリカかどこかの大学の実験で
学生に看守役と囚人役を割り当て
本当にそういう生活をさせたところ
実際に学生たちはその立場に染まっていった

というのをずっと以前に見たけれど

怖い

としか言えない

犬や猫のことでヒトと関わることが多くなって
その中で
ヒトという生物の情けなさを感じることも多くあり
動物たちの辛い現状を変えるには
まずヒトに変わってもらわなければ始まらないという事実にも行き当たった

行き当たったけれど・・・
ワタクシには荷が重すぎた
せいぜいがヒトの機嫌を損なわない程度に
犬猫に関わることしかできなかった

そんなワタクシには
我が身を顧みることしか
今のところ できることはない

謙虚に生きよう と思う







 
プロフィール

タロウの母

Author:タロウの母
「美味しいお酒と肴で食っちゃ寝 
犬猫と遊んで また食っちゃ寝」
 を理想とする怠け者

2010年愛玩動物飼養管理士2級取得
同年 ホリスティックカウンセラー

タロウ (犬-男の仔・2005年春生) 
さっちゃん(猫-女の仔・2006年春生)
ハル  (猫-男の仔・2013年秋生)
ダイ  (猫-男の仔・2014年秋生)
と一緒に暮らしています
くぅちゃん(猫・女の仔・元野良)は
2009年初夏に家に来て1年後に身罷りました

おうちを求めています!
みんな幸せ NPO法人犬と猫のためのライフボート~手を伸ばせば救えるいのちがある~
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☆Aishamanmaの手作り薬膳ご飯      http://aishamanma.com/
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